Webシステムへの再構築。課題はユーザビリティの確保。
OA機器の買取、再販をビジネスとされているお客様の販売管理システムの再構築プロジェクト。
お客様から販売管理システムの機能拡張のご相談を受けた時点では、システムはクライアント/サーバー型でした。
クライアント/サーバー型の方式では僅かなシステムの変更でさえも、 クライアントPC1台1台に更新したシステムをインストールする必要があります。
ユーザ数は10数名から30名以上に増えてきていましたので、 僅かな変更でも費用が発生してしまうためお客様側もストレスを感じられている状況でした。
このままお客様のビジネスが拡大した場合、さらに状況は深刻になることは明らかでしたので、 将来を見据えWebシステムへの方式変更を提案し、再構築プロジェクトが発足しました。
従来のC/S型のアプリケーションシステムにも使い勝手の良いところがありました。
その1つはExcelファイルと連携できたことです。
仕入れたものをExcelファイルに入力し、多くのデータを一括でシステムに登録することができます。 このような使いなれたExcelがシステムと連携できることはお客様にとっては大きなメリットです。
また見積書や請求書などの帳票もExcelファイルとして出力することができました。
もう1つは一覧表示です。
大量の商品を管理しますので画面に明細を一覧表示することがが求められます。数千件、ときには1万件以上の明細を 画面に表示させることが容易にできるのもWindowsアプリならでは。一方Webシステムにとって大量のデータを一覧で表示し、 そのデータの更新などを円滑に行うことは比較的不得意な領域となります。
しかし、Excelとの連携もRubyとJavaScriptを活用し解決。使い勝手を落とすことなく実現することができました。
また、一覧表示もJavaScriptのライブラリを利用し、こちらも大きく使い勝手を落とさずに対応することができました。
すでに約4年間運用していただいておりますが、軽微な変更であればリモート保守で対応できますので、 お客様のストレスを解消できたものと自負しております。
販売管理システムの機能としては
お客様としては「再構築」ではなく「改修」するつもりでしたので、予算は限られている状況でした。
Ruby on Railsを採用することで、予算内でお見積りを提示いたしました。
お客様には追加のコストがないことを条件に再構築に同意していただきました。
従来のシステムを1年間保守してきたため、お客様の業務を把握できていたことが、 要求定義や設計を円滑に進められたことも予算内で構築できた理由の1つではあります。
Ruby on Railsの生産性がなければこのプロジェクトを成功に導くことは難しかったでしょう。